【箱根町】美肌の湯 きのくにや

神奈川県箱根町

  歴史を感じる2種の源泉

芦ノ湖畔から旧東海道を小涌谷方面へ登った先にある芦之湯温泉。箱根は数多くの温泉が湧くだけに「箱根十七湯」との称号で愛されている湯どころですが、芦之湯温泉はその中でも選りすぐりの「箱根七湯」に分類される歴史ある温泉です。

すでに弘安3年（1280年）には山岳信仰の行者の湯治場だったと言われており、「きのくにや」も創業が正徳5年（1715年）と、かなりの古さを誇る老舗の宿です。
「荒城の月」や「花」で名を馳せる音楽家・滝廉太郎（たきれんたろう・瀧廉太郎）も、この宿に滞在して結核の療養をおこないました。

こちらの魅力は何と言っても、異なるふたつの源泉の湯を堪能できること。
「遊香殿」ではわずかに白濁した硫黄泉が用いられ、冬季のみ加温のために加水されています。循環はしていません。特に男湯にある壺湯の「神遊風呂」は源泉そのままで加温もしないぬる湯で、長湯すると効能をしっかり感じられます。

そして「貴賓殿」では、天然の保湿成分「メタケイ酸」を192mgも含むカルシウム・マグネシウム・ナトリウム－炭酸水素塩・硫酸塩泉が使われています。メタケイ酸は、50mg以上なら美肌に有効とされ、100mg以上なら強力な美肌効果がある温泉とされているので、その数値たるや堂々の文句なし。湯は無色透明です。
ただし炭酸水素塩泉は入浴後、皮膚表面から水分の発散が活発化するので、乾燥肌ならば保湿剤でケアしましょう。
貸切風呂もありますが、宿泊客専用です。