【三好市】ホテル祖谷温泉

徳島県三好市

  ケーブルカーで露天風呂に行く

岐阜県の白川郷、宮崎県椎葉村と並んで日本三大秘境と称される祖谷渓。「いやだに」「いやけい」と読み、高さ数十メートルから100メートルの深さのV字谷が10km以上続く、深山幽谷の地です。

高所を縫うようにうねうねと走る県道32号から、谷底を流れる清流・祖谷川を覗きこめば、その高さに思わず目がクラッとするほど。見渡せど見渡せど聳える山々と深い谷しかない環境なだけに、平家が源氏との戦いに敗れたのち、壇ノ浦に沈んだはずの安徳天皇ともどもこの地に身を隠したという伝説も残っています。

そんな世間と隔たった地の崖に建つ一軒宿「ホテル祖谷温泉」は、とってもユニークな設備があることでも知られた美肌の湯。
170mの崖下の河原にある岩組の露天風呂までは、なんと専用のケーブルカーに乗って下りて行きます。渓谷美を高所から眺めつつ、傾斜角42度の断崖をゆっくりとじわじわ下りてゆく体験はここならでは。

かすかに硫黄の香りがする湯は、ぬるっと肌にまとわりつくアルカリ性。川の流れに耳を傾けながらひろびろ露天にゆるりと浸かれば、遠路ここまで足を運んだ甲斐があったと満足するはずです。
露天風呂は源泉かけ流しですが、内湯の展望大浴場は循環湯です。